愛の象徴プルメリア、その愛される理由とは

私たちが大好きな南国ハワイを連想させる花といえば、そう、あの可憐な姿と甘くて優しい香りが特徴のプルメリア。

ハワイでは首や頭を飾るレイや、耳の後ろに着ける花飾りに使われる花として有名ですが、元々は熱帯アメリカが原産の外来種で、ハワイの島々に渡って来た宣教師たちによってもたらされました。

粘り気のある樹液には毒があるにもかかわらず、その甘い香りと愛らしい姿から大人気になり、今ではハワイ諸島で一番多く栽培される花になりました。
生花を楽しむだけではなく、雑貨やインテリア、そしてハワイアンジュエリーのモチーフとしても目にすることが多いプルメリア、なぜこんなにも愛されているのでしょうか。

プルメリアの意味や言い伝えなどを通して、その愛される理由を探ってみましょう。

プルメリアとは

プルメリアは、州花であるハイビスカスと並んでハワイを代表する花ですが、先にもふれたように元々はメキシコや中南米が原産の外来種です。

ハワイでは「メリア」、その他の国では「フランジパニ」という名前でよく知られています。

「プルメリア」は属名の学名で、中南米に渡りアメリカ大陸の植物を研究したシャルル・プリュミエ（1646～1704年)の名前にちなんでつけられました。

暖かい気候を好むので、ハワイの他にシンガポールや東南アジアでも多く栽培されていますが、日本では沖縄など暖かい地域で見かける程度。残念ながら、東京など他の地域での栽培は難しいようです。

また、プルメリアは英名ではTemple Tree（寺院の木）と呼ばれているのですが、その理由としては、インドやタイなどの一部アジアの地域では死者に手向ける花とされていて、寺院や墓地に多く植えられているから。

愛らしい姿や香りを楽しむだけではなく、儀式や祭りに使用されることも多い花です。

プルメリアの花言葉

一般的なプルメリアの花言葉は、

・気品
・恵まれた人
・ひだまり
・内気な少女
・一途な想い

英語だと

・beauty （美）
・charm （魅力）
・grace （上品）

羨ましくなるような素敵な言葉がならびますね。

どの言葉もプルメリアの可憐で上品な姿そのままに、温暖な地域で太陽の光をいっぱいに浴びて花を咲かせる様子からきています。

また、その姿からだけではなく香りから連想される言葉も多く、ハワイといえばすぐ連想されるあの甘く優しい上品な香りが、このような美しい花言葉を生んだのでしょう。

プルメリアの言い伝え

プルメリアの花言葉に出てきた「一途な想い」。これには次のようなハワイの言い伝えが関係しているようです。

「満月の夜明けに、まだ朝露に包まれたままのプルメリアのお花を集めてレイを作り、好きな人に渡すことができれば、その恋は叶う」
なんてロマンチックでしょう！

ハワイではプルメリアを「プアメリア」と読み、「大切な人の幸せを願う」と言った意味があるとか。大切な人を想いながら作るレイ、きっとその想いは届くことでしょう。

プルメリアと“ALOHA”の素敵な関係

ハワイとプルメリアの素敵な関係をもう一つ。

皆さんもご存知のハワイの言葉、「ALOHA（アロハ）」。この「ALOHA」は、「おはよう」「こんにちは」「ありがとう」「さようなら」「こんばんは」といった一般的な挨拶の言葉として一日中使える言葉で、他にも「愛」「誇り」「英知」「信頼」「信用」「誓い」といった意味も込められています。

そしてこの「ALOHA」の5文字が、プルメリアの5枚の花弁に一枚ずつ割り当てられていて、それぞれに素敵な意味があると言います。
5枚の花弁に込められた意味を一文字ずつ見ていくと、

A・・・Akahai（アカハイ）優しさ、思いやり　「優しさにより表わされる親切さ」
L・・・Lokahi（ロカヒ）協調性　「調和により表わされる和合」
O・・・’Olu’olu（オルオル）喜び　「快さにより表わされる喜び」
H・・・Ha’Ha’a（ハアハア）謙虚、素直な心　「慎み深さにより表される謙虚さ」
A・・・Ahonui（アホヌイ）忍耐　「忍耐により表わされる我慢強さ」

どれもハワイアンスピリッツを象徴する、素敵な言葉ですね。

 

 

いかがでしたでしょうか。

愛らしい姿と豊かな香り、そして文化的な意味も含めて、プルメリアがハワイの人々に愛される理由がよくわかりました。

残念ながら日本の気候ではプルメリアを育て楽しむことは難しくなりますが、ハワイアンジュエリーや雑貨のモチーフとしてプルメリアを身近において、愛溢れるハワイアンスピリッツを感じてみてはいかがでしょうか。